皮膚炎と化学物質過敏症
皮膚炎は、化学物質過敏症の症状のひとつとされています。
皮膚炎は、化学物質過敏症よりも発症機序や発症原因が明らかになっています。
皮膚炎の原因となるもの、悪化要因となるものは、化学物質過敏症を発症させない、悪化させないための指標になりうる可能性があります。
接触性皮膚炎の原因
日本皮膚科学会ガイドライン 接触皮膚炎診療ガイドライン には、皮膚炎の原因となるものを、下記のように分類しています。
接触皮膚炎の主原因は外用薬と化粧品
接触皮膚炎診療ガイドラインによると、接触皮膚炎の主原因は外用薬と化粧品です。
外用薬のなかでは、抗菌薬や非ステロイド系消炎薬(NSAIDs)による接触皮膚炎の発症頻度が高く、ステロイド外用薬によるものも稀にあるそうです。
接触皮膚炎の原因
医薬品:抗菌薬 抗真菌薬 非ステロイド系消炎薬 ステロイド外用薬 点眼薬 消毒薬 潰瘍治療薬 保湿剤 座薬 膣剤
これらの外用薬が湿疹や潰瘍病変に使用された場合、病状の悪化・難治化といった形をとるため、外用薬による接触皮膚炎だと分かりにくいそうです。
複数の外用薬を使用すると、主剤である薬品の交叉反応に加えて、含有されている基材・防腐剤などによって接触皮膚炎が生じることもあるため、注意が必要です。