2019年2月、那覇市議会にて、翁長雄治市議が、化学物質過敏症について一般質問してくださいました!
那覇市議会 2019-02-21
平成 31年(2019年) 2月定例会−02月21日-05号
◆翁長雄治 議員
では、発言通告書に従いまして一般質問をしてまいります。
昨今、テレビ等でも報道がございます。化学物質過敏症という疾患が今、社会問題となりつつあります。
本市議会でも平成23年に糸数昌洋議員だったりとか、その前からも幾度が取り上げられています。本市につきましても、既に罹患されている方がいらっしゃるのが現状だと思います。当局の見解を伺いたいと思います。
残りの時間は、質問席にて再質問、要望をさせていただきます。
○金城眞徳 副議長
新里博一健康部長。
◎新里博一 健康部長
翁長雄治議員の一般質問の1番目、健康行政についてお答えいたします。
化学物質過敏症は、特定のわずかな化学物質に対して発症し、健康被害の症状があらわれると言われております。身の回りに使われている家庭用品や香水、整髪料、化粧品、柔軟剤などに含まれるさまざまな種類の化学物質に過敏に反応するものです。
症状としては、動悸、息切れ、頭痛、めまい、吐き気、喉の痛み、皮膚炎、不眠、不安、全身倦怠感、うつ状態など、その種類と程度は人によってさまざまでございます。
重篤な方は仕事や家事ができない、学校へ行けないなど、生活を営むことが困難にもなる深刻な病気ですが、その発症のメカニズムについては解明されておらず、診療方法や治療方法も確立していないとされております。
化学物質過敏症につきましては、今後の研究の進展及び国や県の動向を注視しながら、対応すべきものと考えております。
○金城眞徳 副議長
翁長雄治議員。
◆翁長雄治 議員
ありがとうございました。
今ご答弁いただいたとおり、さまざまな要因であったり、さまざまな症状がこの疾患の特徴となっております。
また、まだ私たちの周りにこの化学物質過敏症で悩んでいる方々が見えないかと思うんですけれども、厚労省の調査では、今現在、国内に1,000万人患者がいらっしゃると。それは全体の8%程度になるんですけれども、これを那覇市民に当てはめると2万4,000〜2万5,000人がこの症状に悩まされている恐れがあります。
もちろん症状には大小ありますので、さまざまございますが、特にこの問題は国内で診断をできるお医者さんが10人程度しか今いないということが、現実としてございます。
また、うつ病としての診断をされてしまうこともありまして、化学物質を体に入れることがよくないのに薬をどんどん投与されてしまうというようなことも、1つの課題なのかなと思っております。
また、本市としましても、この問題はしっかりと取り組んでいかなくてはならないと思います。研究であったりとか、国や県の動向を注視しながらではなくて、本市が取り組めることはないかと。
例えばこういう疾患に苦しんでいる方がいらっしゃると、どういうことで発症するよということを、ただしい知識を普及していく広報活動が必要であると考えておりますが、当局の見解を伺います。
○金城眞徳 副議長
新里博一健康部長。
◎新里博一 健康部長
化学物質過敏症は身の回りの香水、整髪料といった香料などの何気ないものが影響すると考えられ、誰もが発症する可能性があると言われております。
そうした化学物質過敏症に対して、市民に正しい知識の普及とご理解をいただくことは必要だというふうに考えております。
また、市民の日常生活にかかわる身近なことであることから、先進的な自治体や国の動向等、情報収集に努めて、広く周知に努めたいと考えております。
○金城眞徳 副議長
翁長雄治議員。
◆翁長雄治 議員
周知を徹底していくというような前向きなご答弁を今いただきました。
これは、先ほどからありますように、香水・整髪料、柔軟剤など香りがするものが起因になることから、香の害と書いて「香害」と言われることもございます。
今回この問題を取り上げるに当たって、子どもたちの不登校の要因の1つとなっているんじゃないかということで、教育委員会のほうにも実は聞き取りをお伺いを多少いたしました。今、那覇市の教育委員会としては、自由記述の中で非常に細かくそこら辺は春先のアンケートで実施をしているということで、今回は答弁はお求めいたしませんけれども、今後子どもたちの学ぶ環境を守る上でも、この問題やらないといけないと思っていますので、ぜひそのときにはまたよろしくお願いします。
また、全庁的にこの問題を周知徹底していくことが大事なんですが、例えば市庁舎、学校や保育園などにポスターを貼りながら周知していくと。例えば先進的に取り組んでいるところでいうと、岐阜県岐阜市では平成17年からポスターを貼って、周りにこういう方々がいらっしゃいますので、柔軟剤を少し控えましょうとか、自粛しましょうとかやっております。
ぜひ当市、本市としましても同じように取り組んでいただきたいなと思います。今回ちょっと画面に映すための提出をしていないのでないんですけれども、化学物質過敏症のポスターとやるとフリーで使ってくださいというようなものもございますので、そういったことを活用しながら、ぜひこの問題を取り上げていただきたい。
時期尚早すぎることはないと思います。先ほども申しましたように、本市の中に2万4,000〜2万5,000人いるかもしれないこの症状、いきなりお医者さんを育成するということは簡単ではございませんので、まずは周知徹底していくことをしっかりやっていただきたいなと思います。
また、ほかにも学校環境でいうと、養護教諭にこの勉強会を、化学物質過敏症に対する正しい知識を勉強会の中で教えていくというか、学んでいただくことで、学校の中で子どもたちがそういった症状が出たときに正しい対処ができるんじゃないかなと考えておりますので、そちらもご検討いただければと思います。