一般社団法人化学物質過敏症・対策情報センター

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2023年 化学物質過敏症研究の最前線 3/5

 

Multiple chemical sensitivity: It's time to catch up to the science(2023)「化学物質過敏症:科学的に解明され始めてきた」という論文の翻訳です。

 

2023年 化学物質過敏症の最前線 2/5 の続きです。

 


翻訳文責:

一社)化学物質過敏症・対策情報センター
代表理事 上岡みやえ

 

 

 

5.TRP化学感受性受容体

2021年のノーベル生理学・医学賞は、一過性受容体電位バニロイドワン(TRPV1)受容体の同定により、デビッド・ジュリアス氏とアーデム・パタプティアン氏に共同授与されました。

彼らの研究成果が、細胞センサーとして機能する独特の多峰性イオンチャネルのグループを構成するTRP受容体ファミリーの発見につながりました。

これらは、温度や機械的または浸透圧ストレスから、化合物、高周波放射、炎症や酸化ストレスのメディエーターに至るまで、潜在的に有害な物理的および化学的刺激を広範囲に検出できます。

ここでは、神経系で広く発現している、そして分子生理学的な化学知覚に根本的関与を示している、2 つの特定の TRP 受容体、バニロイド 1 サブファミリー (TRPV1) とアンキリン 1 サブファミリー(TRPA1)に焦点を当てます。

TRPA1 受容体と TRPV1 受容体は、熱的、化学的、機械的刺激からの信号の変換器として機能しており、咳、痛覚、炎症、炎症性および侵害受容性疼痛の永続など、いくつかの生理学的および病態生理学的なプロセスにおいて、感覚受容体として重要な役割を果たしています。

複数の in vitro および in vivo 研究により、TRPA1 受容体と TRPV1 受容体の両方が、汚染 、酸化ストレス、全身性炎症によって活性化される可能性があることが、実証されています。

 

【用語解説】

インビボ(in vivo):動物個体をそのまま用いて行う実験

インビトロ(in vitro):動物個体から、組織の断片や、細胞などを取り出して行う実験

国立環境研究所

 


これらの受容体の慢性的な活性化が繰り返されると、上方制御と感作が引き起こされる可能性があります。

この文脈における上方制御とは、細胞表面上の受容体の数または密度の増加を指します。これに伴って、活性化した物質に対する細胞応答の増加が引き起こされます。

感作には、受容体の過剰興奮と、入力が正常または一般に無害な刺激を含む、しきい値未満のレベルであっても、有害であるとの認識が含まれます。

最も重要なことは、TRPV1 および TRPA1 が化学感覚受容体として機能することです。

特に、それらは、屋内環境に最も豊富に存在する低レベルの VOCs に反応します。

これらは一般的な化学物質であり、MCS 患者は一般に最も強く反応します。

TRPV1 受容体によって感知される VOC には、m-キシレン、トルエン、スチレン、ベンゼン、エチルベンゼン、アセトン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンおよびホルムアルデヒドが含まれます。

TRPA1 チャネルは、知られている中で最も広範囲に調整された化学感覚チャネルです。複数のVOCを含む、130を超える異なる化学物質がTRPA1受容体の活性化因子として同定されています。

これらの受容体も、広範囲に共局在化しています。

 

【用語解説】

共局在:蛍光顕微鏡法において、共局在とは、異なる「標的」が細胞の同じ領域に位置するように、それぞれが異なる発光波長を持つ 2 つ (またはそれ以上) の異なる蛍光標識間の空間的重複の観察を指します。

Academic-Accelerator

 

TRPA1陽性ニューロンは、97%の確率でTRPV1を共発現します。TRPV1陽性ニューロンの30%はTRPA1を共発現します。

TRPA1受容体の機能的特性、すなわち病態生理学的役割は、ほぼ100%の確率でおきるTRPV1との共発現によって調節されています。TRPV1 と TRPA1 は、セットで機能するのです。

共発現により、TRPA1 または TRPV1 のみを発現する細胞とは異なる独特の活性化形態が得られます。

TRPV1 と TRPA1 は、ともに感度を調節し、互いに感受性を高めることができます。

例えば、アクロレインへの低用量反復曝露によるTRPA1受容体の感作は、よく知られたアゴニスト「カプサイシン」に対するTRPV1受容体の感作を高めました。

実際、これらの受容体のそれぞれの感作は、お互いの共発現に依存しています。同時に活性化すると、相乗的効果が発揮される可能性があります。

TRPV1 と TRPA1 の両方が共有トリガーによって上方制御される場合、それらは近接して共発現します。

それらは、個々のチャネルとは異なる特性を持つ複合ユニット (TRPA1V1) であるヘテロ四量体を形成することができます。

これらの受容体を共発現する細胞が化学物質で攻撃されると、TRPA1 または TRPV1 単独よりも TRPA1V1 ヘテロ四量体がより一般的に活性化されます。

これにより、化学刺激に対する細胞反応(感作)の閾値が低下し、反応の強度と持続時間が増大します。

ヒトの TRPV1 遺伝子の「単一ヌクレオチド多型(SNP)」のいくつかは、ニューロンの興奮性に関与しており、カプサイシンに対する応答と、細胞表面での TRPV1 の発現の、両方を増加させます。

カプサイシン感受性に関連する 単一ヌクレオチド多型(SNP) は 11 種類あります。TRPV1 および TRPA1 の遺伝子変異は、化学物質に対する感受性の増加や臭気刺激物の知覚の亢進に関連していることが判明しています。

化学物質過敏症(MCS)患者は、汚染物質へのばく露や臭気に対する感作を発症しやすい 「TRPV1」「TRPA1」の多型を有する可能性があります。

化学物質過敏症(MCS) のリスク増大、あるいは診断の可能性に寄与する可能性がある 「TRPV1」「TRPA1」の多型は、さらなる研究が必要です。

末梢では、これらのチャネルは、体全体の内臓および組織を神経支配する神経節および神経上で発現します。

これらのチャネルの活性化によって、ニューロン、免疫細胞および上皮細胞間のクロストーク(《生化学》信号伝達物質中の成分が生体中の条件により、異なる伝送経路と応答に分配する現象)が可能になります。

注目すべき点は、クロストークが、鼻上皮の表面の数ミクロン以内、密着結合のすぐ下に伸びている嗅覚および三叉神経の末端で頻繁に発現するため、脂溶性化学刺激を直接的に受けるようになることです。

 

 

5.1 CNSのTRPV1およびTRPA1

TRPV1 および TRPA1 受容体は、グリア、星状細胞、ニューロンを含む神経系の多数の細胞に存在し、脳内で広く発現しています。

具体的には、体性感覚皮質、前頭前皮質(PFC)、前帯状皮質 (ACC)、扁桃体、海馬、歯状回、視床、視床下部、水道周囲灰白質、上丘、青斑核、小脳皮質で見つかっています。

TRPV1 の活性化がシナプス前機構とシナプス後機構の両方を介してシナプス伝達を調節できることは十分に文書化されています。

TRPV1 および TRPA1 受容体が シナプス前に位置する場合、活性化は興奮性グルタミン酸およびアドレナリン/ノルアドレナリンの放出を増強する可能性があります。

シナプス前における TRPA1 チャネルの活性化は、グルタミン酸作動性の一次求心性シナプス伝達を調節します。

 

 

5.2 VOC 曝露と CNS(中枢神経系)

学術研究者や政府機関によって、屋内空気中に数百種類の 揮発性有機化合物(VOC) が確認されています。

室内空気中の84種類の揮発性有機化合物(VOC)を測定したカナダの研究では、3800戸の住宅の50%以上で50種類近くの揮発性有機化合物(VOC)が検出されました。集合住宅では、より高濃度で検出されました。

室内空気に通常見られるレベルの  揮発性有機化合物(VOC) は、酸化ストレスを誘発する可能性があります 。

「シックハウス症候群」の視点から室内空気質の悪さを訴える個人では、これらの建物に何の不満も持たない居住者と比較して、より高いレベルの酸化ストレスが示されています。

最も一般的な 揮発性有機化合物(VOC) は、分子量が小さく、適度に親油性の化学物質であり、無極性 (=化学的電荷を持たない) です。

これらの因子により、それらは肺から急速に吸収され、血液脳関門を通って受動的に脳内に拡散することが可能になります。

実際、吸入された 揮発性有機化合物(VOC) は吸入後急速に脳に蓄積し、わずか 1 ~ 2 分で CNS への影響を引き起こします。

揮発性有機化合物(VOC) は、認知や気分に悪影響を与える可能性があります。

屋内の 揮発性有機化合物(VOC) 排出量を削減し、換気を改善させると、揮発性有機化合物(VOC)へのばく露量が減少します。

従来のオフィス環境と、「グリーンオフィス環境」を比較してみると、認知機能が向上することが示されています。

室内環境中に存在する揮発性有機化合物(VOC)は、化学物質過敏症(MCS)の症状を引き起こすトリガー物質のひとつです。

 

 

6 MCS および機能画像研究

1990年代、化学物質へのばく露によって、化学物質過敏症( MCS) 患者の受容体を媒介する病理学的・生理学的反応が引き起こされるかどうかは、化学物負荷試験によって証明されると考えられていました。


その当時でさえ、化学物質負荷試験の方法論と手順を疑問視する向きもありました。

化学物質への感受性を実証するために、化学物質過敏症( MCS) 患者に対して、二重盲検法による、化学物質へのばく露試験が実施されていきました。しかし、試験結果に一貫性はみられませんでした。

これらのばく露試験を系統的にレビューした2006年の論文では、化学物質過敏症(MCS)の存在を立証できなかったと結論づけられています。

ばく露実験では、二重盲検法の質、実験に用いられた化学物質以外の化学物質の遮断方法、体内に蓄積されている化学物質の解毒代謝の方法や期間など、やり方に欠陥があったとも考えられます。

系統的レビューの著者らは、化学物質過敏症(MCS)の存在は立証できなかったという結論を導き出した先行研究に、こうした欠陥があったことを検証していません。

この系統的レビューの著者らは、カプサイシンを誘発剤として使用した吸入負荷研究を意図的に除外したことを認めています。彼らは、カプサイシンは、化学物質過敏症(MCS)患者によって説明される古典的刺激ではないと考えています。

 

6.1 カプサイシンを使った研究に挑戦

カプサイシンは、熱感を生み出す、唐辛子の辛味成分です。

TRPV1 受容体は熱に敏感であり、カプサイシンに対して優れた感受性と選択性を示します。

カプサイシンは、吸入すると咳を誘発する物質としても、よく知られています。

三叉神経の TRPV1受容体を、安全で信頼性の高い用量依存的な方法で、カプサイシンで刺激することによって、咳を引き起こせます。

受容体の感受性が高いほど、カプサイシン吸入により咳が誘発されやすくなります。

カプサイシン吸入試験を通して、化学物質過敏症(MCS)患者では、メタコリン誘発試験によって喘息を除外した場合でも、一貫して、呼吸器反応性が亢進することが観察されました。これは特筆すべきことです。

カプサイシン吸入試験において、患者に観察された非呼吸器症状には、頭痛、ふらつき、吐き気、および/または疲労があります。

TRPV1 受容体は、呼吸困難、息切れ、空気が薄いという感覚など、呼吸器系の感覚症状に関与しています。

化学物質過敏症(MCS) 患者は呼吸感覚の過敏性を示しやすいことが知られています。それは、TRPV1 受容体の感作によるものだと考えられています。

5年後と10年後の追跡調査では、カプサイシン吸入に対する感受性の低下は見られませんでした。

化学物質過敏症(MCS) 患者は、カプサイシン吸入試験では、一貫して、TRPV1 感受性を示しています。カプサイシン吸入試験は、短期的にも長期的にも再現性が高く信頼できる臨床研究ツールだといえます。

これまでのところ、アクロレインを使用した単盲検型の吸入試験が1件発表されています。対照群と比較して、化学物質過敏症(MCS)患者の咳に対する感受性が高いことが実証されています。

TRPA1受容体の感作が、化学物質過敏症にも寄与する可能性があることが示唆されているわけです。

化学物質過敏症(MCS) における TRPV1 受容体・ TRPA1 受容体の感作は、化学物質過敏症(MCS) 患者が、低用量ばく露の後に、構造的に無関係な、多種類の化学物質への過敏反応が起きる原因について、重要な証拠に基づく説明を提供するものです。

カプサイシン吸入試験によって、呼吸器系症状を呈する化学物質過敏症(MCS) 患者では、一貫して、咳嗽(がいそう)過敏症を示すことが示されています。

しかし、呼吸器症状のない化学物質過敏症(MCS)患者を対象としたカプサイシン吸入試験は、実施されてきていません。

化学物質過敏症(MCS)が、一般に、脳との関連性が大きいとされていることを考えると、低用量ばく露によって、中枢神経系の症状を説明できるような影響を、脳に引き起こせるのかという疑問は残ったままです。

嗅覚の亢進、認知障害、頭痛など痛み症状にも、同様のことが言えます。

 

 

6.2 機能イメージングを使用した研究への挑戦

2009 年以降、複数の症例解析を、機能的に画像化するタイプの化学物質過敏症(MCS)研究が実施されています。

機能画像研究は、どれも、化学物質過敏症(MCS)患者が臭気にばく露したときに、臭気過敏症や臭気物質の代謝異常など、中枢神経系の変化を見つけ出すことを目的としています。

残念ながら、機能画像研究の方法論や手順にも、上述の化学物質負荷試験にて指摘されてきたのと同様の問題がありました。

機能画像研究においても、患者の選択基準、化学物質の種類、数、ばく露の頻度、ばく露期間などの実験デザインに一貫性がありませんでした。

機能画像研究では、陽電子放出断層撮影(PET)に付随する放射性トレーサー(15 O-H2O、18 F-FDG) の使用を含む、複数の活性化イメージング技術が使用されました。

機能画像研究で使用される技術には、磁気共鳴画像法(MRI)、単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)、近赤外分光法 (NIRS)が含まれます。 各技術には、長所もありますが、限界もあります。

これらの研究の結果を表 1にまとめます。(翻訳文では表は省略)

注目すべきは、嗅覚のしきい値を測定できた研究者は、一人もいなかったことです。そして、対照群との比較において、化学物質過敏症(MCS)患者の嗅覚のしきい値、あるいは臭気識別能力に差異はないことが報告されています。

しかしながら、対照群との比較においては、臭気を感じたときの脳反応、知覚強度、不快感は、化学物質過敏症(MCS)患者の方が、有意に高いことが示されています。

機能画像研究では、大脳辺縁系の扁桃体と海馬、前帯状皮質(ACC)、前頭葉前部皮質(PFC)、眼窩前頭皮質(OFC)、楔骨/楔前部など、動機付け、感情的、非意識的な情報処理を担う脳のさまざまな領域で、対照群と比較して。活動が増加していることが実証されました。

その一方で、最新研究の多くは、心理学、神経科学、神経画像処理における研究の再現性と信頼性の難しさを強調しています。表 1(ここでは省略) に示されている機能画像研究では、上述の内容とは異なる解剖学的所見が得られています。

どちらにしろ、これらの、様々な脳領域は、意思決定、感情、および刺激の認知処理において、トップダウン/ボトムアップの感覚刺激を処理する上で、重要な役割を果たしていることに変わりはありません。

 

6.3 TRP受容体の機能イメージングと活性化

脳の反応領域を確認する機能画像研究では、臭気負荷試験を受けた化学物質過敏症(MCS)は、TRPV1 および/または TRPA1 受容体を発現しました。

化学物質過敏症(MCS)患者の臭気試験に使用された物質が、吸収されやすく、すぐに脳内に入りこむ揮発性有機化合物(VOC)であることは、非常に大きな意味があります。そして、揮発性有機化合物(VOC)のほとんどは、TRPV1 および/または TRPA1受容体の作用薬になることが同定されています。

機能画像研究では、化学物質負荷試験のタイミングと期間についても、使用される画像技術にも統一性がないため、過去に実施された化学物質負荷試験を評価することは困難です。

評価困難となる理由には、順応期間の不十分さ、化学物質負荷試験の合間の休薬期間(治験開始の前に、被験者が服用していた薬の投与をやめる期間)が評価されていないことも含まれます。

ただし、誘発性(心理学用語◆それが人をひきつける場合は正、反発させる場合は負の値をもつと定義される)について評価している研究も存在します。

さらに言うと、関連する脳の領域では、異なるパターンや、不均一なパターンも示されています。

これまでの化学物質負荷試験では、様々な物質が使用されており、患者のトリガー物質であることを評価していませんでした。

とはいえ、化学物質負荷試験に共通するのは、試験物質の大半が TRPV1 または TRPA1 の作用薬であるという点です。

化学物質負荷試験はすべて、欠点はあるものの、化学物質過敏症(MCS)患者の脳活動は、対照群とは異なることを実証しています。

最初に発表された 2 つの研究では、対照群と比較すると、化学物質過敏症(MCS)の嗅覚領域活性が、予想外に低いことが示されました。

こうしたデータは、トップダウンのメカニズム、すなわち、予測、注意、条件付け、危害回避、知覚刺激の選択などが活性化し組み合わさるという見解の正しさを裏づけるものです。研究者らは、神経の感作メカニズムは支持されないと主張しています。

注目すべきは、Hillert らがはじめて行った化学物質負荷試験の手順が、後続の試験に採用されていないことです。ばく露後わずか 30 分後に嗅覚の低下が観察された Orriols らの 2 番目の研究においてもです。

これら2つの研究結果は、どちらも、嗅覚領域が活性化しましたが、その後の 2つの研究結果とは一致しません。

嗅覚に関連して観察された変化については、神経学的起源であると結論付けられましたが、結果が多様であるため、病因に関してさまざまな仮説が生まれました。

化学物質過敏症(MCS) の機能画像研究に関する、 2 つの系統的レビューでは、これらの脳領域における結果の矛盾が指摘されています。 つまり、活性化と非活性化、そして、この矛盾する観察結果によって生じる不一致理論です。

健康な対照群との比較において、化学物質過敏症(MCS) 患者は、化学物質の臭気処理が異なることが示唆されています。

さらに、これらの著者らが考慮していない、化学物質過敏症(MCS)患者の機能画像研究は、対照群には見られない変化が TRPV1 および/または TRPA1 の作用薬へのばく露によって引き起こされること、これらの受容体が発現することが知られている脳領域で起こったことを示しています。

各研究で、 TRPV1 および/または TRPA1 の作用薬が使用されたという事実は、対照群とと比較した場合、 化学物質過敏症(MCS) 患者の反応の違いを説明することと、化学物質過敏症(MCS) 患者 の生物学的病因、すなわち化学感受性受容体の感作を裏付けることに、利用できます。