■IFRAとは
IFRA(International Fragrance Association)は、1973年にジュネーブに設立された、香料業界の集団利益を追求する団体です。
世界の合成香料の9割は、IFRAの会員企業によって製造されています。
IFRAのウェブサイトによると、IFRAは、7社のグローバル企業、21の協会と4つの地域委員会によって構成されているのだそうです。
7社のグローバル企業:
Firmenich、Givaudan、IFF、Robertet、Symrise、Drom、Takasago International
21の協会:
オーストラリア(FFAANZ)、ブラジル(ABIFRA)、コロンビア(CISF)、インドネシア(AFFI)、日本(JFFMA)、メキシコ(ANFPA)、シンガポール(FFAS)、アメリカ(IFRA北米)ヨーロッパ)。ドイツ(DVRH)、フランス(PRODAROM)、イタリア(Federchimica Assospecifici)、オランダ(NEA)、スペイン(AEFAA)、スイス(SFFIA)、トルコ(AREP)、イギリス(IFRAイギリス)
21の協会のメンバーには
・香料の原料メーカー
・調合メーカー
・香料販売会社
が含まれます。
■ RIFM:香料原料の自主基準
IFRA会員企業は、IFRAの配下にあるRIFM(Research Institute for Fragrance Materials)が、IFRAと共に作った自主基準を遵守する取り決めになっています。
IFRAは、「RIFMの科学的知見はすべて、独立した科学的専門家パネルによって評価される」と述べていますが、
香料によって体調不良を起こす人が激増している現状によって、RIFMが「独立した」組織であるか否かに関係なく、その科学的レベルの不確かさが露呈してしまっています。
ところが、香料の安全性を確保するための公的規制がないため、IFRAが定める自主基準が、香料製造における実質的かつ世界標準の安全指針として採用され続けているのです。
世界中で、香料による体調不良者が激増していることは紛れもない事実ですが、この危機的状況にあってなお、香料による体調不良は「科学的根拠がない」として軽視されています。
合成香料にかかわるメーカーと販売会社が作った基準に沿って、製造と販売が行われてきたのですから、自主基準が健全なものであったなら、香料による体調不良者が大量発生するはずがありません。
第三者機関がIFRAの自主基準を評価し、安全な基準を再構築していく必要があるはずです。
【参考資料】