意見交換タイム:制服に柔軟剤原液をスプレーする中学生文化について驚愕中
化学物質過敏症という疾病や、空気をデトックスする方法について、中学校のPTA講演会にてお話させていただきました。その一部をご紹介します。
そもそも化学物質って?
化学物質は、建材・家具・家電・自動車・洋服・医薬品・洗剤や化粧品など、ありとあらゆるものに配合されています。
米国化学会に登録されている化学物質の総数は、2019年5月に1億5000万種類を突破しました。一般に流通している化学物質は5-10万種類といわれていますが、その実態を把握している国も国際機関も存在しません。
環境省が調査している433物質
1億5000万種類以上の化学物質が存在するなかで、環境省は、流通量の多い433物質について、環境中への放出量を調査しています。
排出量が多い物質は、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ポリオキシエチエレンアルキルエーテル、ノルマルヘキサンです。
排出量トップのトルエンには、接着剤・塗料・インキ・溶剤・排ガス・染料・香料・甘味料・医薬品など多彩な用途がありますが、下記のような毒性があります。
キシレン、エチルベンゼン、ノルマルヘキサン、ホルムアルデヒドの具体的毒性や、環境中に存在する化学物質によって、脳機能が低下するという研究報告をご紹介いたしました。
避けられるものは避ける
化学物質由来の健康被害をこうむるリスクを下げるには、出来る限り「避ける」ことが鉄則となります。
空気のデトックス
小冊子『空気のデトックス』をベースに、家の中を安心して過ごせる場所にすること、そして人生の1/3を過ごす「寝室」「布団」を安全に保つコツをお話させていただきました。
解毒の基本 空気のデトックス ~誰にでもできる超簡単な方法6選~
内容:洗髪術・入浴術・洗濯術・寝具管理術・キッチン管理術・空調管理術・掃除術
B5サイズ全16ページ(500円税別)
※通常のコート紙に普通インクで印刷しています。
※通信販売 しています。
香水がわりに柔軟剤原液をスプレー
意見交換タイムでは、参加くださった保護者の方たちから、今どきの中学生事情を教えていただきました。
・自宅にいるのに、ひっきりなしに「汗ふきシート」を使う
・体育会系の部室には制汗スプレーが常備してあって、我先にと使う
・柔軟剤のメーカーと香りを指定して「買っておいて」という
・香らない洗濯をすると「汗臭いのがバレる」と怒る
ローティーンの間には、「汗臭さ」を極端に嫌う/恥ずかしがる風潮があり、香料成分が強化された柔軟剤は、香水の代用品として重宝されているようなのです。
驚かされたのは、柔軟剤の「原液」をスプレーボトルに入れて、制服にシュッシュするのが流行っていることです。
もっとも避けてほしいものが、中学生の必需品となっている現実。
子どもの健康を守るためには、中学生のリアルにも寄り添っていかねばならないようです。
厳しいです。