現代の大気汚染や水汚染の主原因は、なんと
・医薬品とパーソナルケア製品
・車両交通
・ファッション
です。
増え続ける化学物質
2020年、化学物質の総数は2億種類を突破
増え続ける難病患者
身の回りの化学物質
深刻化する環境汚染
プラスチック汚染
洗剤によるマイクロプラスチック汚染
ヨーロッパだけでも、年に17,000トン以上のマイクロプラスチックが洗剤などの商品に配合され、排水を通して、環境中にたれ流されている。
タイヤによるプラスチック汚染
多くの人は毎日何らかの形でタイヤを利用しているが、タイヤがプラスチック汚染の原因の一つであることはあまり知られていない。
ある推計では、海に流入するマイクロプラスチックのうち、タイヤが28%を占めるという。
合成繊維による海洋プラスチック汚染
北極海も、水深1万メートルのマリアナ海溝も、家庭の洗濯機から吐き出された微小な合成繊維片(マイクロファイバー)によって汚染されている。
大半の衣服はプラスチックでできているからだ。洗濯1回につき膨大な数の繊維片が剥がれ落ちる。これが自然環境に流出するプラスチック汚染の主要な発生源の一つなのだ。
1回の洗濯で70万から120万のマイクロファイバーが放出されている可能性があり、海洋に流れ着いたマイクロプラスチック全体の35%を占める。
合成繊維による大気プラスチック汚染
ポリエステル製の衣服を着て、ただ普通に生活するだけで、20分で1gあたり最大400個のマイクロファイバーが空気中に放出されることがわかりました。つまり、ポリエステル製の服を着て通常の生活を3時間20分続ければ、4,000個のマイクロファイバーが放出され、洗濯時に水を流すのと同じくらいの汚染が生じるのです。
衣類の大量生産・大量廃棄
ファッション産業は
・人間の活動によって排出される二酸化炭素量の10%を排出
・2番目に水を多く消費する産業
・製造された衣類の85%は毎年ごみとして処分
・毎秒トラック1台分の衣類が、焼却あるいは埋め立て処分
Business Insider
飲料用ペットボトル・食品パッケージによるゴミ
世界1900以上の団体と個人が参加するBreak Free From Plasticが毎年行っているものです。3年目の今年は、世界55カ国から346,494個のプラスチックを回収し、それらをブランドごとに集計しました。その結果、コカコーラ、ペプシコ、ネスレが3年連続で不名誉なトップ3を独占。
マイクロプラスチックの発生源
意図しない発生源から、EUの地表水へのマイクロプラスチックの年間総放出量は176300トン/年(71800 – 280600)と推定されています(Eunomia、2018年)。
走行中のタイヤ:94,000トン/年
生産前のプラスチックペレットの損失:41,000トン/年
道路標識:15,000トン/年
衣類の洗濯:13,000トン/年
医薬品汚染
医薬品とパーソナルケア製品による環境汚染
医薬品およびパーソナルケア製品(PPCP)による環境汚染が進んでいます。
医薬品:
抗生物質、ステロイド、鎮痛剤、抗がん剤、動物用医薬品、衛生材料、処方薬、ビタミン剤、ハーブ抽出物、消毒剤、抗酸化剤等
パーソナルケア製品(PPCP):
ローション、スキンクリーム、シャンプー、石鹸、化粧品、歯磨き粉、日焼け止めクリーム、衛生用品等
医薬品は低濃度でも作用する
医薬品は、低濃度でも体内の目的部位で特異的な生理作用を発現するようデザインされている。このことから、水環境中に存在する医薬品類による、水環境中に生息する生態系への毒性影響や、飲料水を通じたヒトの健康影響等が懸念されている。
環境負荷が高い化合物は「医薬品」
イングランドとウェールズの環境庁(EA)が環境への負荷が高いと評価したランキング上位の化合物はすべて医薬品でした。
パーソナルケア製品(PPCP)による人体汚染
環境汚染物質は、まだまだたくさん存在しますが、ここでは、最近になって、その危険性や排出量・使用量の多さが注目され始めた環境汚染物質をピックアップしました。
化学物質過敏症など、厄介な慢性病を発症させない、悪化させないために、生活環境に氾濫する化学物質や環境汚染物質を、できるだけ排除していきましょう。