一般社団法人化学物質過敏症・対策情報センター

推定患者数1000万人。化学物質過敏症と共生できる社会は、誰もが安心して暮らせる社会。

陳情書を提出する前に~請願書と陳情書の違い

 

🔵請願とは

日本国憲法第16条は、国民に請願権(せいがんけん)を保障しています。

請願権とは、国や地方公共団体に対して、希望や意見を文書で申し述べる権利です。

議会には、提出された請願書(せいがんしょ)を審査する義務があります。

陳情書(ちんじょうしょ)は、一般に、「請願に準ずる行為」として位置づけられ、議会の多くが、請願書と同じように取り扱っています。

 

🔵請願書と陳情書の違い

 

請願書

せいがんしょ

陳情書

ちんじょうしょ

根拠

・憲法第16条(請願権)

・地方自治法

・法律上の明文規定なし
・一般に「請願に準ずる行為」として位置づけられている

提出先

市区町村議会、都道府県議会、国会などの議長宛て

市区町村議会、都道府県議会、国会などの議長宛て

定型
フォーム

通常、議会の公式サイトに用意されている

通常、議会の公式サイトに用意されている

紹介議員

必要

不要

議会の
審査義務

あり

なし
但し、多くの議会で請願書と同様に取り扱っている

議事録

・地方自治法第123条により、議事録作成義務あり
・多くの議会が議事録をオンライン公開している

・審査・記録・公開に関する法的義務はない
・多くの議会で多くの議会で請願書と同様に取り扱っている

提出者の
要件

特になし

議会によって異なる

 

🔵当センターの取り組み

当センターは、請願書・陳情書を作成し、地元議会へ提出してきました。その取り組みを通して、日本の学校保健行政上、初めてとなる「化学物質や香りによって体調不良になる」という質問が、健康診断問診票に追加されました。くわしくはこちら 

請願書を提出するには、その内容に同意して署名くださる紹介議員が必要です。議員にアポを取って説明し、紹介議員になってもらうというプロセスは、化学物質過敏症の体調では大きな負担になるはずです。

しかし、幸いなことに、多くの議会では、陳情書を請願書と同じように扱っています。

そこで、当センターが取り組んできた化学物質過敏症と香害に関する請願/陳情の内容を「テンプレート」化し、コピーして郵送するだけで、どなたでも簡単に、議会に陳情書を提出できるように整えました。くわしくはこちら

香害や化学物質過敏症に困っていて、そして、当センターの取組内容に賛同くださったならぜひ、陳情書を提出してみてください。

もちろん、紹介議員を得られれば、このテンプレートは請願書としても使えます。



🔵陳情書を審査しない議会がある

しかしながら、なかには陳情書を審査しない議会が存在します。
例えば、大阪府枚方市議会。

画僧:枚方市 請願・陳情


枚方市議会では、陳情書については「直接、議案とはならないが、写しを全議員に配付する」としています。つまり、枚方市議会では、陳情書は審査されないのです。

請願書と異なり、陳情書には根拠法がないため、陳情書を審査しなくても、違法にはなりません。

それでも、多くの議会は、陳情書を請願書と同様に扱っています。それは、「住民の要望」を政治行政に取り入れようとする「意志」の現れだといえます。

 

🔵陳情書を提出する前に

陳情書を提出する前に、お住まいの地域の議会が、陳情書をどのように取り扱っているのかを確認しましょう。

ステップ1:
地元議会の公式サイトで陳情書の取り扱い方法を確認する。

ステップ2:
公式サイトに記載がない場合は、議会事務局に電話して、議会が陳情書を審査しているかどうかを確認する。

 

🔵まとめ

多くの議会では、陳情書も請願書と同様に取り扱っていますが、そうでない議会も存在します。

当センターは、どなたでも気軽に取り組める「陳情書提出」を呼びかけていますが、なかには審査してくれない議会が存在するため、注意が必要です。

せっかく陳情書を提出したのに、審査されないのでは報われません。

陳情書の提出する前に、地元議会の公式サイトを確認し、不明点がある場合は、議会事務局に問い合わせましょう。